広島湾岸の山を川を街を、海を島を越えて、瀬戸内の絶景を友に歩く山旅! 世界でも類を見ない都市隣接周回型の広島湾岸トレイルは、4市5町にまたがる陸路293.8km! 市民が立ち上げ開発し、市民が維持・運営するトレイルは、47山60峰14峠18河川3瀬戸4島を越えて歩く山旅! 世界遺産は、駅南コースの原爆ドームと、宮島コースの厳島神社。旧海軍で日本遺産の呉市と、旧海軍兵学校の江田島市は瀬戸コース。どこからでも、波穏やかな広島湾と瀬戸の島々が望め、目指す山々が眼前に広がり、振り返れば歩いてきた山並みが見える。その中核にいつも平和都市広島の街々・・・それが広島湾岸トレイル!
➤HWTのTWAR(trail walker & runner)のガイドライン
広島湾岸トレイル(以下、HWT)を安全に楽しく、歩く(walk) そして走る(run)ためのガイドラインです。ルールとマナーをまとめています。コースに入る前に一読するとともに時々読み返して、ご自身・他の登山者・自然を守る行動をしてください。
誰もが気軽に安全に歩けるトレイルをめざして
HWTの基本理念
既存の山道を繋ぐことをベースに、誰もが思い立てばいつでもどこでも気軽に安全に歩ける都市隣接周回型コースを目指し、アイディアと根気強い調査、探査、索道、整備を重ね、トレイルを開発しました。
これらの基本理念はトレイルの隅々に行き渡るとともに、コース図であるHWT CDmapに「視える」情報として反映しています。
たくさんの方がたに、気軽に安全に楽しんでいただけることを願っています。
* 広島湾岸トレイルの開発方針
①造作は行わない
既存のルート及び設置物、建築物などを有効利用し最大限活用しています。
トレイル上での造作は行いません。
地権者の権利を損なうことなくトレイルを歩かせていただくという想いを大切に、鎌や剪定鋏などで刈り込める範囲内の整備に徹してトレイルを開発しています。
それにより、開発資金、期間等などの問題をクリアし、市民団体による自主運営のトレイルを実現しています。
②地域に愛されるコースづくり
地域の意向を可能な限りコースづくりに反映させ、地域の住民、行 政、山団体他の支援協力体制を構築しています。地元の方々が愛するトレイルは、踏み跡や整備の跡がしっかりとあり、安心して通行できます。地域の方々との連携により、広大なトレイルの端々まで常に良好な状態に保つことが可能になります。
③コースの選択は安全第一
複数のルートがある場合、より 安全に歩けるルート(山道)を選択します。
舗装路よりは山道、車の通行があるルートでは、歩道が確保されている道や車の通行量が少ない道を選んでいます。
車道の横断には歩道橋や横断歩道を通行するようコースを指定しています。
④あらゆる目印を可視化
誰もが迷わず歩くために、山中のあらゆる目印を リストアップしています(標識、案内板等の設置物、東屋などの建築物)。また、これらの情報はすべてコース図に書き込まれています。
地図に掲載しているこれらの情報をしっかりと読み込むことで、道迷いを起こしやすい里山を安全に歩くことができます。
⑤トイレ&水問題への配慮
登山口、下山口付近にはコンビニ、公共施設、大型商業施設、公園などがあること、また、コース上および沿線に神社仏閣、公 園、キャンプ場等があることを重視し、可能な限りトイレ、水問題に対応しています。
⑥トレイルへのアクセスは公共交通機関を活用
登山道口および下山口から、徒歩で公共交通機関にアクセスできることを基本原則としています。JR駅(山陽本線、可部線、芸備線、呉線)やバス停までのアクセスルートおよび路線等の情報も明示し、県内外を問わずハイカーが気軽に楽しめるよう配慮しています。
*HWT:cdmap
極めて独自のマップを、国土地理 院地図(地形図)をベースに設 計・作成しました。そのマップに は HWT のコース図他が A4 版に て 226枚収録されております。 これを「HWT:CD map」 として頒布しています(最新版「HWT:CD map 2022/2022年1月19日現在)。
➤HWTのコース図
「HWT:CD map 2022」の詳細はこちら
日本のロングトレイルにおけるHWTの位置づけ
ロングトレイルとは、「歩く旅」を楽しむために造られた道のことです。登頂を目的とする登山とは異なり、登山道やハイキング道、自然散策路、里山のあぜ道、ときには車道などを歩きながら、その地域の自然や歴史、文化に触れることができるのがロングトレイルです。
ロングトレイル発祥の欧米には3,000kmを超えるロングトレイル(アパラチアン・トレイル、フットパス、巡礼街道など)があり、世界各国から多くの人々が訪れています。
わが国においても、古くは熊野古道や四国八十八ヶ所の遍路道など、「歩く旅」の文化が花開いていました。そして、近年になって健康や自然への関心が高まるなかで、自然の中を歩くるロングトレイルが注目を集め、いま、全国各地で整備や計画が進んでいます。
全国のロングトレイルの普及促進とネットワークを作るために、「特定非営利活動法人日本ロングトレイル協会」が設立されました。
全国で29のロングトレイルが加盟(2022.6現在)しており、「広島湾岸トレイル」も日本ロングトレイル協会そして加盟ロングトレイル団体と一緒にロングトレイルの普及・発展に努めています。
➤日本ロングトレイル協会のHPはこちら
➤山歩きが健康におよぼす効果効能とは?
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HWTの魅力を世界に発信。
「湾岸を走る」トレラン構想
夢は…F1シリーズのような「年間6戦のチャンピオンシリーズ戦」を北海道~鹿児島の6トレイルで開催し世界的な大会を目指したい!
そしてなによりも、全長293.8kmすべてを繋げてのフルコース大会の開催を目指して。
2022年9月、第1回私たちの悲願ともいえる「広島湾岸トレイルラン大会」が開催されました。
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広島湾岸トレイルというロングトレイルは、
「走る」ひとにとっても、大いなる魅力を感じさせるトレイルです。
「のこぎり歯」と例えられるアップダウンの連続、驚異的な累積標高数は、
どこまでも自分の限界に挑戦することのできるポテンシャルに溢れ、ランナーを惹きつけています。
国際的なレースが活発に開催されているトレイルランニング(トレラン)の大会を国際平和都市である広島で開催することは、トレイルの最大の有効活用策であり、トレイルの永続的な維持・発展に繋がり、地域・観光振興に繋がると私たちは考え、
都市隣接周回型という大会運営面における最大の利点、そして私たちの持ち味である市民力を生かし、地域一体「all広島」の大会を目指して、立ち上げ以来邁進してきました。
今回の大会のなかで、
「湾岸」
というワードが飛び交っているのを耳にするにつけ、
「広島湾岸トレイル」という名前が浸透していることに喜びを感じる一方、
もうひとつの大きな願いを実現しなければという気持ちに駆られます。
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この広島湾岸トレイルを舞台にしたトレラン大会は、
「呉・天応をスタートし、広島湾を眺めながら東から西へと進む」構想に始まっています。
西日本豪雨災害ののちは、
「広島一願道」を掲げ、
天応をはじめとする、甚大な被害を受けた地域の災害復興の一助となることも願いその構想を推進してきました。
続くコロナ禍。
開催へのハードルが高まるなか、第一回大会はスタートゴールを同一にした広島周回コースとして開催され、天応スタートの構想は実現に至りませんでした。
しかしながら、多くのランナーがトレイルを駈け抜ける姿に深く感動し、
多くの関係者の方がたの多大なるご尽力への感謝の念に堪えません。
海と瀬戸の島々の絶景を友に走る感動を、国内外の多くのランナーの方がたに心ゆくまで味わっていただきたい、そう願っています。
市民の力で日本を繋げよう!
広島湾岸トレイルは、市民が起ち上げ、市民が開発し、市民が維持・運営しているロングトレイルです。国や県、市や町のあらゆる支援、協力を仰ぎながらも、補助金や助成金に頼らず、多くの市民からのご厚意(寄付)と社会奉仕活動(ボランティア)に支えられる、市民の市民による市民の為のトレイルです。
9年間でなしえたHWTの距離は、オプション、アクセス&エスケープル-ト含め423.8km。全国に私たちのようなトレイルを活用した地域社会貢献型の市民活動団体が増えてくれば、より市民に身近で魅力的なトレイル開発につながっていくはずです。今こそ市民力を結集し、JAPAN TRAIL®という大きな夢の実現に向かって歩き出しましょう。
* 日本最長・全長約1万kmの「JAPAN TRAIL®」の一端をになうHWT
JAPAN TRAIL®は日本ロングトレイル協会に加盟する全国29団体(2022.6現在)が運営するトレイルをはじめ、登山道や自然歩道など、沖縄から北海道まで日本列島を縦断するルートを提唱・提案し、約1万kmにおよぶルート(第一次ルート)です。2022年6月にJAPAN TRAIL®提唱委員会により、その構想が公式発表されました。
ルート概要としては、沖縄・奄美の島々を歩き、開聞岳から九州の山々を越えて四国・本州へ。山陽・山陰や北陸を経由して北アルプスを縦走し、さらに富士山麓を通ります。そして、上信越・東北の山々を縦断し、北海道の果て・知床の羅臼岳へ――。 広島湾岸トレイルもこのJAPAN TRAIL®の一部コースを担っています。
➤HWTからJAPANTRAILへ
➤JAPAN TRAIL®のHPはこちら