山岳界講座史上においては画期的な「 MAN(講師)TO MAN(受講生)制度」にて、「HWTを一人で歩ける知識と技術の習得」を目指す「山歩き入門講座」 。
第6期は新たに6名の受講生を迎えてスタート!山歩き入門&NS講座の修了生は「研修講座生」として講座に参加し、再学習&技量の維持、向上を目指します。
5月25日(日)、第2回は受講生5名(欠講者:6期生1名)!講師&アシスタント6名の計11名でHWT広島コースNo13オプションコースの宗箇山&237峰が舞台!
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8時55分、JR可部線三滝駅に集合!
出欠を取り、ほど近い公園へ移動します。
今日の行程を確認し、恒例の地図記号をIさんが出題!

まずは正解を知ることが大切なので、地図記号の一覧表で確かめながら回答します。
道シリーズ、三角点、


「日本各地の偏角値」についての資料をKさんがまとめてきてくださいました。全国各地での違いはもとより、経年での変化もまた興味深く、「おぉー」「へぇぇーー!」と声が上がりましたよ♪
続いて基本の確認。
「標高100m登るための所要時間」、「ピーク」「尾根筋」「谷筋」今日反復訓練することをサクッとおさらい。これを実践で学ぶことをまずは頭に入れておきます。これから実際に歩きながら地形を見て学び、生きた知識として習得していきます。
予報にない雨がぱらつく瞬間もありましたが、無事瞬間で終わってホッ。
マンツーマンの5チーム編成に総監督のT会長でいざスタート。三滝寺入り口を目指します。なんの変哲もないような一本道でも、一方通行の往路復路、その間に川が流れていたりと地図と照らし合わせると面白い構造を目の当たりにすることができます。
目に青葉、それを映えさせる朱赤の多宝塔。そして赤紅葉?

入寺料200円の音を楽しみ、境内の「庭園道」を抜けて登山口へ。


地図上のダムの記号と照合し、現在地を確認。ここで治山ダムの解説。

最初の地点確認ポイントでは、2つの谷筋が合流する地点の地形の特徴を見て確かめます。


竹林の清々しい空気感を味わい、


「かくん」と道が折れる2地点を確認し、登山道と送電線が交差する地点へ。ここには鉄塔もあり、山中で現在地を確認したり、あるいは道に迷った時に電力会社の保守路がいかに役立つか、学びます。


保守路を辿れば里に下りれること、送電線には「〇〇線」の名称があり、鉄塔には番号が振ってあること、保守路にある黄色い「火の用心」の札や白柱を一挙に確認。



分岐で大切なこと。下ってきたときの見え方を、必ず振り返って確認しておくこと。

そして、往路での最大の学びポイント。目の前に三本の道が!地図にない分岐での道の選び方!

踏み跡の濃さ、コンパスの示す方向、それぞれの着眼点から道を選び、その先で合流。



帰りは、来た道を選んで帰れるかな?
「おしゃべりしてると分岐に気づかずまっすぐな道を進んでしまうよ」山で道を間違う場面を多く見てきたKさんからの貴重なアドバイス。

ここでももう一度、振り返って帰途での分岐の見え方を確認して先に進みます。
最後の分岐には「イチダイトレイル」の標識!
日本初!山越えして街と大学を繋ぐ通学トレイルをここで披露!すると、なんと、市大を卒業して間もないOBがいらっしゃいましたよ!がぜんテンションが上がります♪
次回第3回講座には市大生が体験参加する予定で、OBさんの肩にずっしりと期待を背負わせるT会長!


最後は緩やかに登って山頂到着!同じ標高差でも、傾斜がきつい場合、緩やかで距離が長い場合の所要時間の考え方を実体験。

前日たっぷり雨が降ったおかげで空気が澄み渡り見渡す景色がくっきりと鮮やかです!

景色とおしゃべりを楽しむランチ休憩の後は恒例のIさんタイム♪
今日のミニ講座のテーマは「登山食」。
行動食の選び方、また、当日の食事や行動食だけでなく、登山前後での気をつけるポイントなどもおしえていただきました(*^^*)
Iさんの今日の行動食は、かりんとうの甘い系と塩味の効いたものをミックス!手軽に摂取できつつふたを落とさないナルゲンボトルに入れました♪




続けては、これから暑くなるとともに迎える梅雨の時期。熱中症に配慮する一方、風雨や高度によっては低体温症への配慮も重要です。
登山時に必要な温度変化の計算の復習で、「標高差100mごとに気温は何度変化するか?」「風速1mで体感温度はどう変化するか?」の問いへの答えが、「えっ?」Iさんががくぜん…( ゚Д゚) 「これは覚えておいてね」、そして低体温症の怖さを、実体験から伝えてくださいます。
続いて昨今のクマニュースを受けてT会長からはクマ対策の実演。百均ショップで購入できる火薬銃と熊スプレーに興味津々です。
折しも強い風が吹き、「寒くなる前に一枚羽織る」をさっそく実践して集合写真♪

下山は2つ目の分岐で往路を離れ、237峰に向かいます。
ここからの学びのメインは送電線。


まずは、送電線がかくんと折れる地点の鉄塔を確認、その後登山道と並行に走る送電線が最も登山道に接近し、その後離れていく地点を地図と照らし合わせ現在地を確認すると、ほどなくして237峰のピークに到着。
三角点にコンパスを載せ、北の方位を確認。

三角点の石柱が沈まない理由を教えていただき「なるほどー!」。
その先の眺望ポイントへ。



いざ、ロープワーク!
基本の結び方、エイトノットとエバンスノットを練習。
コブ警察が増殖する中、教える側も緊張感たっぷり(≧▽≦)
2つの結び方をマスターしたら、今度はそれを使って急勾配の下りにロープを設置し、「ロープを使って下って登る」を訓練します。









ロープがある安心感、そして、エイトノットで途中にコブを作ることで滑ることなく安定してロープが使えることを実体験!
今後の講座では、さまざまなシチュエーション下でこの基本を反復訓練していきます。
学びのコップがかなり満タンになり、あとは降りるだけ♪
と言いつつ、最後は少年自然の家の敷地内に入るため、たくさんの道が待っています。「どの道を選んでも良い」というのが一番悩ましい。
「希望の橋」「〇〇広場」といろんな行き先表示があるけれど、初めて訪れたらそれが何かわからない。とすれば、頼りになるのはやっぱりコンパス!
「こっちに行きます!」

途中、木の階段がメンテナンスされていることに安心感を得ながら一番にゴールしたHさん。アスレチックを通るルートを見つけ、「行ってみたい(≧▽≦)」と。冒険橋へGO!


続いて降りてきたKさんHさんチームも冒険橋へ!

アスレチックゾーンでは行きつ戻りつ悩ましい場面もありつつ、全員無事にゴール!
振り返りの感想では、2回目にして学びの楽しさを実感する声が相次ぎました!
・この便利な時代にあって、スマホやアプリに頼らず自分の力で道を読み解けることが自信になる
・周りを見ることの大切さ、歩き始める前に考えることが楽しい
・地図にない道、迷路みたいでわくわく
・頭をフルに使って疲れたー!
コンパスを合わせて距離や標高を図って時間を計算して状況を確認判断して、を丸いちにち繰り返した後「疲れたー!」には本当に実感がこもっています。
次回は6月下旬。暑さも本格的になり梅雨のシーズンにも入ります。講座では、山で遭遇するさまざまな状況を予習することも目的の一つです。
安心して講座に臨んでいただけるよう、暑さの中での歩き方、体調の整え方、装備の使い方を、安全第一で慎重に学んでいくことをお伝えしました(*^^*)
皆さま、お疲れさまでした!
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「山歩き入門講座Ⅵ」の体験受講を受け付けています。
山歩きを始めたい方、山歩きの仲間が欲しい方、山歩きの基本を実地で身に着けたい方、ぜひご一緒しましょう(^o^)/
*開講期間:2025.4.1~2025.9.30(全6 回開講)※1人でHWTを歩ける知識と技術の習得を目指します
*開講日:毎月 1 回 第四日曜日
【今後の予定】
6/22-似島202.8峰
7/27ー木ノ宗山
8/24ー武田山
9/28ー灰ケ峰
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☆市民の市民による市民のためのトレイルである広島湾岸トレイルは皆さまの寄付(ご厚意)と社会奉仕活動により維持・開発運営されています。
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