山岳界講座史上においては画期的な「 MAN(講師)TO MAN(受講生)制度」にて、「HWTを一人で歩ける知識と技術の習得」を目指す「山歩き入門講座」 。
第6期は新たに6名の受講生を迎えてスタート!山歩き入門&NS講座の修了生は「研修講座生」として講座に参加し、再学習&技量の維持、向上を目指します。
9月28日(日)、第6回は受講生3名(欠講者:6期生4名)!講師&アシスタント4名見学生1名の計8名!HWT広島コースNo20の灰ケ峰が舞台!
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呉市の天気予報では、午前中は曇り14時頃から降雨とありましたが、9時過ぎの灰ヶ峰山頂からの眺望はこの通り。これまでの講座は「登って下る」でしたが、灰ヶ峰では山頂から下って往路とは異なるルートで登り返してきます。

駐車スペースで挨拶を始めましたが、雨が落ちてきたため展望台のほうに移動します。
最終回のこの日。「弁当忘れても合羽忘れてないか?!」の持ちものチェックを予定していましたが、山行の支度時にみんなしっかり雨具を上下着込んでいて合格!
そして今日は、水2リットルをそれぞれザックに付加しています。これは歩荷訓練ではなく、「自分が背負える重量の限界を知る」ためのもの。「しんどい!」「これ以上は無理!」と判断した時点で自己申告で水を放ってOKな旨をあらかじめ伝えておきます。

恒例の地図記号の確認、今日はお休みが多く受講生+見学生が4人のため、文字通りマンツーマンのペアでスタート!
駐車スペースから出発すると、まず最初に下山口を探してキョロキョロするのですが、展望台からは下山口がすぐ見えてしまうのが講座としては残念。
下山口から次の「地点2」までのルートはどんな特徴があるか?地図を見てまずイメージして進みます。
勾配がきつい箇所は階段。地図記号の「岩場」を木立の向こうに覗いてみたかったけど灰ヶ峰全体がすっぽり雲に包まれていて、景色は真っ白💦

左から、右から、地図上は合流してくる道が表示されているけど見つけられず。
勾配の緩急やカーブ、スタートからの経過時間、道の方向などから「今この辺り」を確認しながら下っていきます。
車道手前の地点2に全員が難なく到着。
地図上目を凝らさないと見逃しそうな「赤い点」で描かれたあずまやを確認し、車道を歩いて地点3に到着。
急傾斜の下りをロープを使って安全に下る実地訓練を行います。
不意にロープを渡されたり、いつも使うものと太さや材質が異なると、「あれ、、どうするんだったっけ?」と瞬間的に戸惑いますが、手を動かしてみると「あ、そうそう、、、(*ノωノ)」と綺麗なコブを結ぶ皆さま!
「どんなTPOでも手が勝手に動く」「確実に身体で覚える」ことを目指して、2種類の結び方に限定してこれまで何度も反復訓練を行ってきた成果を披露します!




コブ警察から「全員コブ合格」をいただきました♪
お昼をこのそばのベンチでとりたいところですが、雨がいつ本降りになるかもしれないため、屋根のあるあずまやまで登り返し、そこでお昼とビバーク訓練することに予定を変更します。

雨具を着ているとじんわり汗ばむため、止んだら脱ぎ、降り出したらまた着て、をこまめに繰り返します。
登り返しのルートは、地図上では「軽車道」で表されていますが実際には階段が組まれていて車道とは言えない道。また、縦横無尽に道が走っていて、回り道でも傾斜が緩い道を選んでみたくなったけど、実際には草藪化していて判別しづらい箇所が多くありました。
現在地を、コンパスで道の方向を確かめながら進んでいきます。

かくんかくんと道が折れる回数を数え、道の方向を確認して、「地点4」到着宣言!
ここでは、けがや体調不良、あるいは道迷いや悪天候などで下山が難しく、緊急避難的にここで夜を過ごさなければならない=ビバークするとした場合、どの場所が良いか?考えます。

一晩過ごすためには、「仮に眠ってしまっても危なくない」ことが大前提となりますし、また、「見つけてもらう」ために登山道から離れないことも大切です。
場所選びはとても大切です!身体を休めれる、できるだけ平坦で背中を預けれる樹木などがあるのが望ましく、雨や風がもろに当たらない、雨が溜まらないなど、押さえるべきポイントを聞くと、なるほど!と選ぶための視点の引き出しが増えていきます。
現地で場所の選び方を学び、今日は雨を避けてあずま屋へ。
先頭を歩くKさんが、足元を覆う草をこまめに踏んで、後に続くひとたちのために道を確保してくださっています。


まずはお昼休憩。雨のなかの学びは心身緊張の連続。ひと心地つけるべく、合羽を脱いで汗を乾かしつつ、エネルギーを補給します。
その後、本日のメインテーマ「あるものを使ってビバークする!」の実体験!
ツェルトなど「ビバークのための装備」がなくても、雨風をしのぎ、暖を取ることができることを目の当たりにすると、日ごろから「必携品」と言われている、ビニールシート、ガムテープ、90ℓのごみ袋、雨具に防寒着がどう役立つかを実感します。

そしてIさんからは、「万全の準備をしてのひとり野営」の実体験のお話が!
「山のなかのひとり」「夜」「暗闇」これらは、そのつもりでいても孤独で寂しさ、不安や怖さでいっぱい!

また、遠征で万が一のビバークのためにツェルトを装備していたにも関わらず、なんとしてもビバークを避けたく、体調不良者の荷物を背負いなけなしの灯りに頼って暗くなった夜道を下山したエピソードも続きました。
学びのネタが出てくる出てくる…!
最後の「現在地確認ポイント5」で額を突き合わせて協議する皆さま。
ここは草藪が茂っている夏場と刈られて広場になっている冬場とでは道の見え方が全く違っています。悩んで学ぶポイントです。


背の高い草の間の道は、少し前に美化班が刈りまくったところ!HWTの活動はすべて繋がっています♪
山頂に到着。
朝はススキの向こうに呉の街が望めましたが、いまは真っ白( ゚Д゚)

雪や霧などでもっと視界がなくなった時には、「ロープで身体を繋ぐ」、「ロープがなければストックで繋がって歩く」の実体験!

ゴール!
朝と同じ展望台の屋根の下に再集合!
6回の講座を通しての感想をシェアタイム。
真夏のとてつもない暑さのもとでの講座をやり切り、また、今日は初めから合羽を着こんでの山行となりましたが、通常の山行ではできれば避けたいことばかり。でも実際には予期せず天候不良に見舞われることは昨今避けがたく、「合羽を着て歩くってどんなだろう?」が体験できてよかったと、とても前向きな声をいただけました。
今回、ご夫婦で参加されたおふたりの会話に癒されたエピソードもあり、6回を通じてのコミュニケーション、仲間での山行の愉しさに満ちましたよ。


講座を受講して学ぶ方が増えることで、「安全登山が広がっていくこと」を目指していること、安全登山を学んだ方が、仲間と一緒に山を歩きさらに「安全登山を広げていってくれること」への期待がT会長から伝えられます。

6回の全講座を修了されたおふたりに「修了証」のバッジが授与されました!


お疲れさま&おめでとうございます!!

こちらは「見学生」のMさん!続いて修了バッジを授与!
授与後、「全部受講したっけ?」と確認しあうT会長とMさん(笑)


雨が降ったりやんだり、蒸し暑さに汗をかいたり汗冷えしそうになったり肌寒かったり。
コロコロ変わる「山の天気」、それに対処する大切さ大変さをたっぷりと学んだ最終回。

皆さまお疲れさまでした!!
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10月から「山歩き入門講座Ⅶ」が開講します。
山歩きを始めたい方、山歩きの仲間が欲しい方、山歩きの基本を実地で身に着けたい方、ぜひご一緒しましょう(^o^)/
【募集開始!】山歩き入門講座Ⅶ 2025.10~2026.3開講
*開講期間:2025.10.1~2026.3.31
*開講日:毎月 1 回 第四日曜日 全6 回開講
①2025年10/26(日)-座学&鈴ヶ峰
②11/23(日)-宗箇山(三滝)&237 峰(高峠山)
③12/28(日)-202.8 峰(下高山)
④2026年1/25(日)-木ノ宗山
⑤2/22(日)-武田山、
⑥3/22(日)-灰ヶ峰
*講座内容: 一人で HWTを歩ける「知識、技術」の習得を目指します!
山岳界講座史上においては画期的な「 MAN(講師)TO MAN(受講生)制度(時として受講生1、2名に1講師の場合もあります)」!
*受講料(寄付):¥3,000 /1 回、3 回分ごと前払い制(9,000円×2)、途中キャンセル不可
*補講、特別講座開講可(受講料:¥3,000/1回)
*定員:5名(先着順)
*参加申し込み:名前、ふりがな、性別、生年月日、血液型、住所、携帯、メアド、緊急連絡先(続柄)、所属山団体、山歴をお知らせください。
*申込先:事務局(山新 やましん:mttaka248@yahoo.co.jp)または下記お申込みフォームより
click👉 お申込み&イベント・整備 カレンダー&お申込はこちらから 👉
◆学生割引制度 (小、中、高、大:受講料¥1,000/1回)あります…詳細はお問合せ下さい!
親子、祖父母と孫等ファミリーで山を楽しみませんか?また、高校、大学のワンゲル、探検、山岳部やサークル活動にいかがですか?
修了者の多くの方が、県内外の個人山行を楽しんでおられます!
*開講期間:2025.4.1~2025.9.30(全6 回開講)※1人でHWTを歩ける知識と技術の習得を目指します
*開講日:毎月 1 回 第四日曜日
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☆市民の市民による市民のためのトレイルである広島湾岸トレイルは皆さまの寄付(ご厚意)と社会奉仕活動により維持・開発運営されています。
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