「HWTを 2,3 人連れて歩けるだけの知識と技術習得を目指す」ことを掲げた山歩き入門講座NS。さまざまな、想定外の体験を積むべく、いよいよHWTのコース外へと飛び出した第5回目の舞台は「臥龍山」。
毎回の講座の案内には、取り組み課題が記されており、受講生の皆さまは開催日までにその準備に取りくみます。
今回は「歩荷訓練」。「2ℓボトルに水を満タンにして2本持参」。
1年で一番厳しい夏季に通常荷物+4ℓを担いでどこまで歩けるか?!今の自分自身の体力の限界を知るための訓練です。
NS講座では、「自分が歩ける」だけでなく、「ひとを連れて歩く」ことも目標に掲げています。チームのなかで負傷者や体調不良者が出た際に、荷物を分担してサポートするなどの緊急対応を実際に体験訓練します。
講座はいよいよ終盤に差し掛かっています!
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9時45分八幡原公園到着!
通常荷物+4ℓのザックの重量をここで計測。
受講生のザックも12㎏を筆頭になかなかの重量です!
ちなみに、最近さらにスケールアップしているT隊長のザックは18㎏越え。
広報Mはほぼ通常状態で約13㎏。
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+4ℓの負荷は、山頂まで担ぎきれれば見事ですが、「今日はここまで!」自分で見極めることも訓練のひとつ、と、スタートします。
駐車場から登山口はどちら…?
自然道を歩くか舗装路を歩くか、そもそも駐車場(現在地)は地図上のどこか?
登山口あるあるなあっちへこっちへを経て、
予習してきたコースを一路登山口へ。
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ススキ野原の上に広がる秋空!
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朝ドラ「らんまん」の主人公のモデルである植物博士「牧野富太郎氏」の碑。臥龍山登頂時のいでたちはドラマ通りの正装でした!
11時、登山口到着!
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ここからは道は一本。
地図読みの次なる課題は「谷筋から尾根筋に明確に切り替わる地点」はどこか?!
地図上の地点までの所要時間や方角を算出し、地形を注意深く観察しながら進んでいきます。
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地図上に河川を表す青線はないけれど、二本の沢が合流するここ、、、!
沢の向こう側に張り出した尾根が見えます!
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渡河訓練したい場所だけど、時間管理上登りでは行わず、下山で時間に余裕があったら行うことにして進みます。
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歩荷訓練は「暑いなかでの登り方」を実践しながら、淡々と進んでいきます。
第4ポイントの手前で、お1人目の「ここまで」宣言。第4ポイントで、「バトンタッチ」宣言。集合時すでに「肩に食い込むわぁ」と話しながらのスタートなのに、ここまで登ってきたことが素晴らしく、そして自分自身で見極めて「終了」宣言したことも素晴らしく、もう一息頑張ると背負い続ける方、4ℓなしでここまで登ってきた方がバトンを受けて最後皆で訓練を共有する様子も素晴らしく、最後の登りに向き合います。
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登頂!
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背中をくつろがせておひる休憩。
その後は、チーム山行で実際にメンバーの荷物を背負った場面などの経験を共有。「登山計画書」がどんな時に機能するのか?!他人事ではなくいつ自分のチームに起こってもおかしくない事態であることを認識し合います。
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4ℓから解放されて下山開始。
下りは神経使うけど時間的にはやっぱり早くてあっという間に尾根道から谷筋への変わり目に。時間が押しているため渡河訓練は見送りつつも、リアルな現場で渡河のポイントを解説します。
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「登りで疲れた脚に、続く下りが堪えるね」
「ここで急ぐことないから慎重に降りようね」
声を掛け合いながら降りていきます。
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下山。
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歩荷訓練の感想。
「登ることはできたけど、下りで足の踏ん張りがきかなかった」
「今日はハードだから最初っからストック使おうっていうのが良かった」
昨今多発している「疲労による行動不能」の遭難や事故のニュースを鑑みて、
「”登って降りてぎりぎり”は体力に見合っていない。下山して余力があって初めて体力に見合った山行と言える」
体験したからこそのコメントが続きました。
講座が進んでいくなかで、いろんな山への憧れや「遠征」への夢が膨らんでいきます。
渡河訓練や歩荷訓練、いろんな山々を歩く中で、一生に一度あるかないかの場面のための訓練も講座には盛り込んでいます。
でも、
その「いざ」という時に、「そういえばあんなこと訓練した」そんな記憶が呼び覚まされるかもしれない。予備知識を持っているかどうかがリスク回避に大いに役立つかもしれない。
万が一はないに越したことはない、でもその万が一を想定することで、常に、リスク回避、安全対策の意識を持つことに繋がればという想いで、講座を進めています。
NS講座は次回で終了!
最終回は9/10(日)、三瓶山に向かいます!
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