HWTの活動の柱の一つである「安全登山推進講座」。
そして、今年2月から開催している「ツキノワグマの基礎知識」に特化した座学のみの講座、この2つが組み合わさりました!
6/8(土)、佐伯区藤の木公民館にて「クマに出会わないために~安全に山登りをするための講座~」として開催。定員20名のところジャスト20名(館員2名含む)、当方の講師とスタッフ3名の総勢23名の参加です!
9時~11時までの2時間、まずは、HWTの活動紹介、「クマ、およびその他の野生動物、危険な生き物に、出会わない、出会ったら、襲われたら」の座学講座です。
「クマに会ったことがある方いらっしゃいますか?」すぐさま3名の方が挙手をされ、ざわめきが起こります。「爪痕を見た」、「子熊2頭を連れた母熊が横切るのを見た」「峡谷でこちらに向かって歩いてきたけどサッと逃げて行った」などの生々しい声をいただくと、皆さまより真剣に話に聞き入られます。
豊富なスライドを見ていただき、
時に受講者の方に「熊役」「人間役」を演じていただき実際の場面を想像していただきながら解説を進めます。
大切なこととして、
・クマが活動する時間帯を避ける(早朝や夕暮れ時)
・なによりその時間帯に餌場に近寄らない
・驚かさないこと(こちらの存在を事前に知らせる)
・仮に出会った場合は、静かにしてそっとその場を離れる
・車両で通行している場合でも熊の進路を遮らない
といったことを挙げていき、
その本質として、クマにとって「威嚇」と見なされる行動を取らないことであると解説を進めます。
クマが何の理由もなくむやみやたらにひとを襲ってくると考える前に、
命を脅かす相手に身を守るために攻撃してくると考えるほうが理にかなっている、と。
それに加えて、昨今里や町に居つき始めたクマ「里グマ」問題については、
里の環境に適応した新しい習性などをじゅうぶん理解し、個人のみならず町、行政、国を挙げての対策の必要性を訴えていきます。
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危険な動物はクマだけではなく、
衝突事故件数が近年急増している「鹿」もしかり。
被害件数ではクマを凌駕しているスズメバチについては、クマよりも危険が身近であることから、スズメバチ対策にも時間をしっかりと割いて実例の紹介や応急処置の実演をしました。
質疑応答タイムでは、
「蜂に襲われた際に、じっとしている場合と逃げたほうが良い場合の見極めは?」
「蜂は刺したら死ぬのでしょうか?!」
といった具体的な質問も飛び交いました。
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11時10分に午前の部をいったん終了。
「クマに出会わないために」のみの受講の方はここで退出されます。
午後の部の「向山への実地講習」に参加されるかたは引き続き「地図とコンパスの使い方」の基本の手順を練習していただき、おひる休憩へ。
12時30分に公民館玄関に再集合、15人が3班編成で向山登山口を目指します。
登山口までは道がはっきりとした住宅地のなかを抜けていきますが、たくさんの分岐があるため、たっぷりとコンパスの使い方の反復訓練ができました!
ひさしぶりにお会いできた方とのおしゃべりや、
このたびの講座開催にご協力くださった「向山を守る会」の皆さまとのおしゃべりにも大忙し(≧▽≦)
「あの道から隣の山に行けるんよ」
「前はここにクマより怖い犬がいて、その犬を避けるために古道を使って回り道してたんよ」
生活の歴史がそこここに息づいていて町歩きの楽しさ倍増です!
曇り空の下、朝から蒸し暑く、登山口までの登り坂で不調を感じられた方がありました。
館員さんがつき沿ってくださり、帰宅も視野に入れながら木陰で荷物をおろしてしっかりと涼んで休まれると気分も戻り、登山口で合流されました(*^^*)
梅雨入りも目前、気温も湿度も高まるなか、体調の変化への目配り気配りの大切さを痛感!
登山口到着!
振り返るとかすかながら海が望めます♪
全員集合(^o^)/
向山への登山道のいろいろのお話を伺います。
共に山道を守っていくもの同士の情報共有として、整備や保安林にまつわるお話をさせていただきました。
登山口から少しだけ西に進んだ砂防ダムまで足を伸ばします。
「砂防ダム」「治山ダム」ダムのいろいろについての豆知識、尾根筋谷筋など地形の見方や、傾斜のきつい谷筋の出合い付近のリスクなどについて紹介。
ここでいったん〆のご挨拶。
帰路は道すがらのおしゃべりを楽しみながら、「私はここで~」と三々五々の自由解散(^o^)/
盛りだくさんのいちにち、皆さまお疲れさまでした!
藤の木公民館の皆さま、ご参加の皆さま、ありがとうございました!
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